安過ぎるメーカーにもご注意を。 裏のカラクリとは?

 

こんにちは! 王俊峰、Byronです。

 

 外資系企業の皆さんも中国の工場で生産し、コストダウンを図っていらっしゃっていますが、(なかなかライバルの中国企業の価格には勝てない・・・) なんて思っていませんか?  個人的には、価格競争ではなく、他の部分で日系企業さんたちは、餅は餅屋、得意な分野で戦うべき、と思いますが、今回はその価格競争力について解説したいと思います。

 

  一番最初に述べておきたいのは、「安い製品には理由がある」、そして安い製品は往々にして「品質が悪い」のは事実です。 「一分銭一分貨」 と、中国では言われ、お金を出せばそれなりの物が買える、となります。 逆に言うと、購買側が厳しすぎるコストダウンを要求すると、一部のメーカーでは平然と不正を行って粗悪品を販売する事があります。 その点も踏まえて上手くオペレーションしなければなりません。

 


「人件費と人」

まず、中国の人口が多いことがコストダウンの理由の一つとして挙げられます。 都心部では人件費は高いのですが、地方や農村部では、現金を得られる加工作業を「内職」の様な形で行う人たちが一定数います。 正社員のワーカーではなく、アルバイトみたいな形なので人件費を抑えられるのです。

ただし、その様なアルバイトさんたちは、品質的な概念が劣る、もしくは全く無い上、知識も経験も劣る場合がありますので、安過ぎる場合には品質問題が起きやすいのです。


「土地代事務所代」

また、内職するアルバイトの自宅で作業をしてもらう事で事務所のスペースが掛からない、場合も多くあります。



「原材料費」

次に、原材料費が安いものを使用することも安価な製品を提供できる理由です。

中国が資源に富んでいる、という点もありますが、リサイクル材料を使ったり、低グレードな材料を使用している、というのが有りますね。 ステンレス、ステン(錆)レス(無い)材料を使用しているのに、サビが発生するギャグ漫画みたいな話しは、最近のテスラのトラックでも有名になりましたね。

その様な原材料激安商品は、落としたり、何かに引っかかって引っ張ったりすると壊れ易い面があるのは否めません。これもまた 安かろう悪かろうの理由の一つです。



「税金ホワイト優遇制度」

また、税務面での工夫も特徴の一つです。 グレーな面については、多く有るのであまり具体的には書けないのですが、 例えば、ホワイトな制度としては、地元の政府(日本でいう自治体)が公認して行っています。 外資系に限らず 「大都市から地方への企業誘致」というのがあります。 外部から来た企業に対し、三年間の税制面や電気代金、地代などの超優遇措置。 五年間の優遇などの支援(三免五減と呼ばれる)を行ない。 産業の少ない所への企業誘致を行っています。

 

「税金ブラック処理」

上記の様なホワイトなやり方以外にも、グレー、もしくはブラックなやり方をする企業が散見されますね。 ただし、外資系企業は税務調査の対象となりやすい上、本社へ会計情報を報告する義務があります。 それに対して、中国メーカーは柔軟かつ効果的な税務戦略を採用することができます。これにより、企業は税金を最適化しコストダウンをする事が出来るのです。

 

「小市民への徴税の法整備と実務」

日本の一部政治家さんは、自分たちの行動を棚に上げて、一般人すら銀行口座開設するのにマイナンバー紐づけ強制や中小企業へインボイス制度導入させるなど、国民イジメをして、お金の流れを法的に監視する様ですが、中国の税務調査は一般企業や一般市民には、厳しくないですね。 そこで、一部グレーな処理を平然と行う企業があります。 (例えば中国の工商局付近や電子街を歩いていると 「ファーピャオファピャオ」と、ニセの領収書を販売する業者が声を掛けて来ます)



ただし、日本が良くないという意味ではありませんよ。 日本の様に融資を結構簡単に受けられる、という事は中国では有りません。 普通、大きな会社の社長さん達は不動産を担保に入れてお金を借りており、日本の政策金融公庫や自治体などの様な融資制度はありません。



という事で幾つかの要因が組み合わさり、中国の価格競争力の有る製品が生まれてくるのです。 ただし、くりかえしになりますが「安かろう悪かろう」 製品もありますし、労働局や税務署の調査が入れば、一発アウトになるでしょう。 そんな企業とは長期的にはお付き合いするのが難しいかと思います。  安すぎる製品や、ネットショッピングなどでの無名メーカー製品については、十分な注意が必要となってくることをお伝えしたいと思います。



もちろん、私どもはQCDS 品質、コスト、デリバリー、サービスには日系企業様たちと同じく、重視しておりますので、ご安心下さい。

 

 


Byrong Wang 王俊峰
 

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